新NISAの投資先でも人気の米国高配当ETFの「VYM」と「SPYD」から投資信託が誕生しました。1月30日から積立設定の開始が可能になります。
投資信託の分配金1はファンド内で自動的に再投資されるものが多く、今の生活を良くするものがありませんでした。
今回誕生したのは以下の2商品です。
この投資信託は保有している間、3ヶ月に1度分配金を受け取ることが可能です。
- SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)
- 投資対象:SPYD
- 分配利回り4.76%(12月20時点)
- SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)
- 投資対象:VYM
- 分配利回り3.29%(11月30日時点)
(いずれも新NISA対象ファンドです)
(年4回決算型)という商品名の方を選びましょう。同じ商品名でSBI・V・米国高配当株式という商品が存在するので、こちらを選んでしまうと分配金はもらえません。
- 米国の高配当利回り上位80社に投資
- 利回りの高さが人気
- 下落局面での投資がおすすめ
- 米国高配当企業約400社に投資
- 増配と株価上昇が魅力
- 下落局面での投資がおすすめ
(米国株の投資利益には現地課税の10%が発生します)
投資信託は気軽に今の生活を良くしたい人におすすめ
100円から積立投資が可能になった
投資信託の誕生で1番大きく変わるのが、最低投資金額が100円になることで、少額から積立投資が可能になったということです。
本家VYMやSPYDというETF2は0,5株のような買い方ができないので、購入には数万円(最低でも5,000円程度)必要でした。
100円投資すると1年間に約3円もらえるのが、分配利回り3%の商品ということです。
投資信託のVYM
投資信託は100円以上、1円単位の購入が可能です。
投資信託の基準価額は10,000口あたり◯◯◯円のように示されるので、1口あたりの金額が購入しやすい安価な金額であり、0.5口のような単位でも購入可能です。
例えば、投資家は好きな金額を設定し、10.5口のような購入が可能です。
ETFのVYM
12月28日時点のVYMの価格は、111ドル(1ドル=140円)です。
111✖️140=15,540円無いと投資できないのがETFです。
ETFのVYMで1万円分購入するといった方法はできません。
ETFの積立投資設定も可能ですが、例えば5万円の積立設定を行なっていても3株は購入できますが、3,380円分(15,540✖️3=46,620+3,380=5万円)は購入できません。
配当金は今の生活を良くするために使う
分配金の無いインデックス投資は、商品を売却するまで投資利益の恩恵を受けられません。対して分配型の本商品は、3ヶ月に1度分配金をもらえることで、「投資をしていて良かった」という思いを実感できます。
物価高の現代を考えると、給料以外に投資で得られる収入があると生活にゆとりが生まれるかもしれません。
配当金3で行く外食や旅行など夢が膨らみますね。
分配月は2,5,8,11月の年4回
本家VYMとSPYDの分配月は3,6,9,12月の4回です。
対して今回誕生の投資信託は2,5,8,11月の各月の20日が分配金をもらえる日です。
本家VYMやSPYDの配当金は証券会社にドルで入金されますが、
投資信託からの配当金は円で受け取りになります。
日本で生活する日本人にとって、配当金が円で受け取れるのは使い勝手がいいですね。
基準価額の成長率はインデックスに負ける
配当金分配型の投資は、配当金の無い投資と比較して将来リターンの面で劣るということは覚えておきましょう。
配当金の原資は企業が営業活動で獲得した利益です。
配当金を出すということは、事業で稼いだ営業利益の一部を株主に分配するという事です。
(配当を出さない企業は、営業利益の多くを新しい事業に投資できます)
配当を出す投資信託は、無配型(配当金を出さない)の投資信託に比べて基準価額の上昇が小さくなります。
イメージで伝えると、
土の養分と果実のりんごを栄養にする木があったとしましょう。
無配型のインデックス投資は、
果実のりんごを収穫しないので、土と果実から栄養を取れるので、幹がぐんぐん成長します。
分配金を出す投資信託は、
果実が実ったら、収穫して皆さんに配ります。
養分を取れるのは土からだけなので、前者に比べ幹の成長速度はゆっくりになります。
経費率を考える
投資信託は管理を行うコストとして、本家ETFより経費率が高くなります。
- SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)0.1238%
- 本家VYM 0.06%
- SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)0.1338%
- 本家SPYD 0.07%
本家ETFに比べて、投資信託の経費率は約2倍です。
では果たして2倍の経費率は高いのでしょうか?
投資金額100万円を例に考えてみます。
100万円✖️0.1238%=1,238円
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)は1,238円の年間経費がかかります。
本家VYMの場合は年間600円の経費です。
確かに2倍の経費率は高いですが、口数購入が可能でほったらかしで投資できることを考えると、0.13%の手数料なら目を瞑れる気がします。
配当金生活を実現させよう
既に昨年12月に発売されたSBI-SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)と組み合わせると、日本企業にも投資が可能です。
- 信託報酬:0.099%
- 配当利回り4.69%(12月20時点)
- 分配月は1,4,7,10月の4回です。
1月20日時点でSBI証券の投信積立ランキングの各部門でも上位に位置付けています。
販売金額では、eMAXISSlim S&P500やオルカンに続き4位に入っているので、人気ぶりが伺えますね。やはり今すぐお金が欲しい人が多いように感じます。
また本家VYMとSPYDの分配月は3,6,9,12月の年4回です。
今回発売する2商品の米国高配当株式の投資信託と組み合わせると、12ヶ月連続で配当金がもらえます。
投資プランの1例を考えてみましょう。
毎月積立投資の投資先
- SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド
- (配当月は2,5,8,11月)
- SBI-SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)
- (配当月は1,4,7,10月)
相場下落時のスポット購入の投資先
- VYM
- (配当月は3,6,9,12月)
- SPYD
- (配当月は3,6,9,12月)
SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンドとSBI-SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)への積立投資で、投資金額の3〜4%程度の配当金が期待できます。毎月少額でも積立てていくだけで、毎年もらえる配当金は増えていきます。
投資期間が長くなれば、総投資金額も積み上がります。
100万円の3%なら3万円。500万円の3%なら15万円。新NISAの最大投資枠1800万円の3%なら54万円です。
昨今の銀行預金金利0.002%と配当利回り3%を比較すると1500倍もの差があります。
日本人に投資が浸透する数十年後には、預貯金額を分配型投資信託への投資資金が上回るのではないでしょうか。
高配当株投資は逆張り投資が吉
スポット購入とは積立投資とは別に、あるタイミングで任意の金額を手動投資する方法です。
逆張り投資とは相場を観察していて、〇〇円を切ったから。先週より◯%下がったからというように、価格が下がった時に買う手法です。
価格が下落すると、安い値段で配当金を得られるので、配当利回りが上がります。
ゆえに高配当株投資は価格が下がった時に買う逆張り投資がおすすめです。
(逆を言うならば、下落局面でも一定の買いがあるので、値上がり期待されている株に比べると価格が下がりにくい傾向にあります)
たっくんが実験で買ってみます
高配当株投資は逆張り投資として運用してきましたが、新ファンドの運用と分配金は気になるので、実際に投資してみようと思います。
VYM10年チャート
SPYD10年チャート
投資対象は、SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)です。
両者のチャートを比較すると、VYMの方が右肩上がりを形成しています。
分配金が貰えても、積み立てた資産がマイナスになるのは避けたいので、長期積立を行う場合はチャートが右肩上がりの商品を選択しましょう。
運用実績は数ヶ月か数年後の記事にて公開しようと思います。
まとめ
- 人気米国ETF(VYM、SPYD)の投資信託が誕生。1月30日から販売予定
- 分配利回りは3〜4%程度
- 分配金は2,5,8,11月の年4回もらえる
- 分配金は「円」でもらえる
- 既発のSBI-SBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)は積立ランキングで上位に入る人気ぶり
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