若いうちは気にしていなかったことが年齢を重ねると少しずつ気になってくるものです。
「最近、物忘れが多くなったなぁ」とか「名前が中々すぐに思い出せない」といったことも、そのひとつです。
※当、投稿は脳外科医の加藤俊徳先生の書籍「45歳から頭が良くなる脳の強化書」から一部抜粋・引用させて頂いております。
- 最近、もの忘れが多くなった
- まったくアイデアが浮かばない
- 人の名前が覚えられない
- 集中できない
40歳を過ぎて脳の衰えを感じているかたもいるかと思います。
が、しかし、それを年齢のせいにしてしまってはいませんか?
それは間違いです。
人間の脳は死ぬまで成長し続けることが分かっています。
では、なぜ脳の衰え感じてしまうのか?
それは、脳の使わなくなった部分の能力はどんどん低下していくのが原因です。
使えば使うほど能力を発揮する脳
日々の生活で使われることで鍛えられている脳は40歳を超えても成長できます。
その反面、使われない部分の脳は、たとえ若くても退化してしまうのが脳なんです。
自然の中で脳を鍛える
人間はもともと自然の中で生活していましたが、安心安全な家の中で生活していると脳への刺激が足りないのです。
外へ出て脳への適度な刺激が適度なストレスとなって脳の成長へとつながることがわかっています。
新しい経験をすることで新たな適応能力が必要なり適応することで強化・成長していくのです。
5つの感覚器官が脳を刺激
いわずもがな5つの感覚器官とは
- 視覚
- 聴覚
- 触覚
- 味覚
- 嗅覚
行った事のない場所へいき知らない人達と出会い、見たこともない景色を見たり、聞いたことのない鳥のなき声を聴いたり、大自然の巨岩や巨石を触ってみたり、味わったことのない美味しい現地の食材の料理をあじわったり、嗅いだことのない花の香を嗅ぐ。
以上の5つの経験は脳の成長にとって大変有効です。
最近では色々な書籍で色々な先生方が、ほぼ同じことを書いています。
インターネットやスマホの悪影響
インターネットやスマホがない生活はもはや考えられない時代になってしまいました。
ネットで得られる情報は、ほとんどが視覚情報と少しの聴覚情報しかありません。
視覚情報だけでいえば画面の前に座ったまま世界中を旅ができてしまう。
他の感覚をしげきする情報が無さ過ぎて、かなり偏った脳の成長をしてしまいます。
人類の歴史が始まってから2003年までの分量に相当する情報が、
わずか2日間で生み出されている。
脳番地という発想
脳には左右に60ずつ、合計120もの神経細胞の集まる部位があり、それぞれに役割・機能があります。
それらひとつずつを番地と表現しています。
その中で似たような働きの番地をまとめて、主に8つの系統に脳番地を分類しています。
それぞれの番地の役割や強化の仕方、休め方などの特徴をご紹介します。
冒頭でも触れましたが
個人の得意・不得意は、普段の生活で「どの脳番地をよく使うのか」「どの脳番地を使わないのか」によって変わってきます。
職業・生活習慣・性格などで変わってくるでしょう。
8つの脳番地
脳は右脳・左脳と左右には分かれているのは当たり前に知っていますが、機能的には前後の仕組みも大事です。
それが、前頭葉・後頭葉です。
主に前頭葉はアウトプットに関わる脳番地、後頭葉はインプットに関わる脳番地となっています。
※感情系脳番地は情報のアウトプットとインプットの両方に関わっています。
- 思考系脳番地
- 感情系脳番地
- 伝達系脳番地
- 運動系脳番地
- 聴覚系脳番地
- 視覚系脳番地
- 理解系脳番地
- 記憶系脳番地
成長している脳番地
- アイデアや企画を考えるのが好き➡新しいことを考え生み出す能力
➡思考系脳番地〇 - 文章を書いたり、説明したりするのが得意➡伝える能力
➡伝達能力〇 - こまめに動くのが好き、フットワークが軽い➡体を動かす能力
➡運動系脳番地〇 - 感情が豊かだ(と言われる)➡喜怒哀楽がはっきりしている
➡感情系脳番地〇 - 場の空気を読むのが読むのがうまい(と言われる)➡状況を推察する能力
➡理解系脳番地〇 - 言われたことは忘れずに対応できる➡聞いたことを脳にインプットする能力
➡聴覚系脳番地〇 - 絵を描いたり、見たものを再現したりするのが得意➡目からの情報を的確に把握する能力
➡視覚系脳番地〇 - ダンスが得意➡動きを記憶している
➡記憶系脳番地〇
衰えている脳番地
- 大勢の人と行動するのが苦手➡複数の人の意見の優先順位が決められない
➡思考系脳番地× - 人前で話すのが苦手➡順序立ててうまく話しができない
➡伝達系脳番地× - 細かい作業をするのが苦手➡手先がうまく動かない
➡運動系脳番地× - 日々単調で、ワクワクが少ない(と感じる)➡ものごとに冷めている
➡感情系脳番地× - 部屋が片付けられない➡状況を区別して整理できない
➡理解系脳番地× - 講演や長話についていけない➡音から理解することができない
➡聴覚系脳番地× - 路上などで人によくぶつかる➡空間把握ができない
➡視覚系脳番地× - 部屋や机の中で何がどこにあるのかわからない➡ものごとを記憶できない
➡記憶系脳番地×
脳番地の鍛え方
脳番地の鍛え方は分りやすい。
能力を伸ばしたい脳番地や、衰えを感じる脳番地を、より多く使うことです。
おすすめの鍛え方
思考系脳番地
- 1日の目標を立てる
- 身近な人の長所を3つ見つける
- 10分程度の昼寝をする
伝達系脳番地
- 心を込めて来客をもてなす
- 団体競技のスポーツに参加する
- 出会った人と世間話をする
運動系脳番地
- 利き手と反対の手で歯を磨く
- 身振り手振りをつけて話す
- 踊りながら歌う
感情系脳番地
- わくわくした経験を思い出す
- 自分の褒め言葉をノートに書く
- 大好きな嗜好品を10日間やめてみる
理解系脳番地
- 10年前に読んだ本をもういちど読みかえす
- 家や部屋の間取りと家具の配置を描く
- 地域の清掃ボランティアに参加する
聴覚系脳番地
- カフェなどで流れているBGMの歌詞を聞き取る
- 雨風や鳥の声など自然の音に耳を澄ませる
- ラジオを聴きながら眠りにつく
視覚系脳番地
- 電車の中吊り広告をすみずみまで読む
- パントマイムや無声映画を鑑賞する
- よく合う人の服装や髪形を観察して褒める
記憶系脳番地
- 毎晩10分~20分「暗記タイム」をつくる
- 英語などの外国語を学習する
- 来週の自分の行動をシミュレーションする
脳の休息
身体を鍛えている人には当たり前の知識ですが、鍛える事と同じくらい大事なのが休息です。
現代社会では情報量が膨大で、脳は常に刺激を受け続けていて、休めていません。
当然、脳も使い続けていると疲労がたまりパフォーマンスは低下していきます。
そんな状態の脳に、さらに刺激的な情報を与え続けてしまうと、かなりの負担です。
脳を休める
もっとも簡単に脳を休ませる方法は、もっとも刺激的な情報を発するスマホやテレビのない自然の中で情報をシャットアウトすることです。
脳をやすませるといっても、何も考えずに、ぼーっとしていれば脳が休まるわけではないんです。
脳は、起きていても寝ていても、かなりのエネルギーを消費しています。
常に働いている脳にとっての休息とは「負荷の軽減」にほかなりません。
そこで登場するのが「脳番地」の考え方による「脳番地シフト」です。
解りやすく言うと、普段使っていない「脳番地」を使い(シフトさせる)、いつも酷使している脳番地をを休ませるという事です。
脳を休ませる7つのテクニック
- 利き手と反対の手を使ってみる
(利き手で使う脳を休ませる) - テレビの時間をラジオの時間に替える
(視覚系脳番地を休ませる) - デスクワークが続いたら、休憩時間におもいっきりおしゃべりをする
(視覚系・思考系から伝達系・運動系へシフト) - おしゃべりのあとに、じっくり相手の話を聞く
(伝達系から聴覚系へシフト) - 頭を使ったあとは、ひたすら歩く
(思考系から運動系へシフト) - 人の世話ばかりする人は、旅行に出かける
(感情系から視覚系へシフト) - 文章ばかり書いたあとは、工作、日曜大工をしてみる
(伝達系から視覚系へシフト)
まとめ
以上、脳番地のそれぞれの特徴、鍛え方や休ませ方などを、簡単にさわりの部分だけをまとめてみたつもりです。
当然、加藤先生の書籍には、もっとくわしい内容がわかりやすく載っています。
詳しく読んでみたい方は是非、勉強してみてください。
脳の「潜在能力細胞」を目覚めさて、脳年齢はマイナス25歳を目指してみましょう!
上の加藤先生の書籍でも脳についてさらに詳しく知ることがせきます。
特に左利きの方は共感できる人が多くオススメです。
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