空気を読まずに本を読め「運動脳」

本ページはプロモーションが含まれています
本ページはプロモーションが含まれています

本を読む一番の原動力って”知らない事を知れる”って事だとおもうので、いろんな人にも知ってもらいたい感じで紹介します。

今回は「運動脳」という本を紹介したいと思います。

運動脳 [ アンデシュ・ハンセン ]

スウェーデン出身の精神科医のアンデシュ・ハンセン先生ですが

『スマホ脳』『一流の頭脳』『最強脳』が世界的ベストセラーとなり、スウェーデンで国民的人気らしいです。

スマホ脳を読んだときも、すごく刺激的な内容ですごく勉強になり、知らないことをたくさん知れて感動しました。
そんなアンデシュ・ハンセン先生の読んだことない本が本屋に並んでいたので手にとってみました。

これは・・・一体どういうことなのか・・・??
これが本当ならスゴイ事なのに、あまり知られてなくないですか??
みんな知らない事の中で結構知るべきことだと思うんです。

本の帯は興味をそそられる文言だらけでした。

「脳は身体を移動させるためにできていた」

「歩く・走る、だけで、学力・集中力・記憶力・意欲・創造性、全部アップ」

一部、抜粋しながらご紹介していきます。

脳と身体の関係

身体を動かすということ

脳と身体の関係性について、ハンセン先生はこう言っています。

「身体を動かすことほど脳に影響するものはない」

「脳は頭を働かせようとするより、身体を動かすことでこそ威力を発揮する器官らしい」

「人間の身体は動くためにできている。そして、運動はスポーツを上達させるためだけのものではない」

「身体を動かすのであればどんなことでも有効であり、その1歩1歩が脳にとって価値がある。いつ、どこで、何をするかは大した問題ではない。」

と。

原始人と現代人

約1万2000年前の原始人と現代を生きる僕らは、実はほとんど変わらないということが最近ではわかっています。
脳は約1万年前から進化していないんです。
圧倒的に違うところは、原始時代の人々は僕らよりもはるかによく動くということ。

脳は1万年ものあいだ進化していないのに生活習慣だけは、ここ100年だけでみても激変してしまいました。が、しかし・・・
「生物学的には、私たちの脳と身体は、今もサバンナにいる。私たちは本来、狩猟採集民なのである」

脳の進化と生活様式の変化にミスマッチが生じてしまっている状況なんです。

結論から言うとこの本でいう「運動」とは「歩く」ことであり「走る」ことです。
歩くだけで脳のすべての機能が向上するということ。

機能的にすぐれた脳とは、細胞がたくさんある脳でも、細胞同士がたくさんつながっている脳でもなく、各領域(たとえば前頭葉や頭頂葉)がしっかりと連携している脳なのです。
身体を活発に動かせばその連携を強化できるのです。

アクセルとブレーキ

僕らの祖先がサバンナで生活をしていた時代。猛獣に出くわし、極度の緊張とストレスに見舞われたときに脳内では究極の選択を迫られます。

逃走闘争

この命を懸けた選択に、脳内の2つの部位の拮抗がゆだねられます。
それが海馬と偏桃体です。
わかりやすくいうと

  • 海馬がブレーキ(逃走)
  • 偏桃体がアクセル(闘争)

どちらかの部位に損傷があったり委縮してしまっていたりすることで
このふつたの機能のバランスが崩れてしまっていると・・・。
やめるべき時にブレーキの利かない、ここぞというときに前へ出られない、という事になります。

運動の効果

ストレスと運動の関係性

運動から得られる効果はあまりにも大きいのです。
ストレスと運動は、ほぼ正反対の作用を脳に与えています。

  • ストレスが増すと脳内で情報を伝達する機能が妨げられるが、運動は逆にその機能を高める。
  • ストレスは脳の変化する特性を損なわせるが、運動はそれを高める
  • ストレスが高まると短期記憶が長期記憶に変わる仕組みにブレーキがかかるが、運動はその逆の作用を促す。

集中力と運動の関係性

最新の研究では、身体を動かすと集中力が高まることがわかっています。

なぜ、身体を動かすと集中力が高まるのかに対する答えは、過去を振り返れば見つかります。
僕らの祖先がサバンナで暮らしていたことに関係しています。
彼らは食料を得るためであったり、危険を避けるためであったり、住処を見つけるために歩いたり走ったりしていたんです。

集中力を欠き、注意を怠ることが命取りになります。
背後に猛獣が迫ってきていたら・・・
獲物を仕留めようと武器を構えているいるときに・・・
ミスは絶対に許されない。
生存の可能性は、脳が集中力を高めることによって増える生活を送っていました。
僕らの脳は祖先がサバンナで暮らしていた時代からさほど進化していないため、現代でも、特に運動しているときに同じメカニズムが働くんです。

身体に負荷を与えると、脳はそれが生死を分けるほど重要な行動だと解釈する。その結果、集中力が高まるのだそうです。

うつ病と運動の関係性

最近では、うつ病に1番効果的なのは有酸素運動だというのは疑いようのない事実です。

薬飲むよりも効果的で副作用もなく、うつ病にだけいいわけではなく脳に様々な効果をもたらす。

なぜ、あまり知られていないのか?

なぜ、運動がうつ病の治療にいいというのが、あまり知られていないのか・・・?

それは、いわゆる「お金の問題」です。
大金を注ぎ込んで医薬品(抗うつ剤)を開発し販売の認可されて世界中に広まりました
この新薬はビジネス的に大成功をおさめました。
莫大な利益をもたらす薬のマーケティング際限なく費用がかけられても、運動がうつ病に効くなどという情報にビジネス的な興味をもつ人はいなかったそうです。

しかし、うつ病と運動に関する研究は終わらず、近年の研究でも、運動がうつ病に効果的なのを立証されているそうです。

最も効果がある運動はランニングだそうで、ウォーキングにもうつ病を防ぐ効果があることもあきらかになったんだそう。
1日20分~30分ほど歩くことで、うつ病を予防できて気持ちが晴れやかになるそうです。

3つの神経伝達物質

うつ病の発症に密接に関わっていると考えられている3つの脳内物質があります。

  • セロトニン
  • ノルアドレナリン
  • ドーパミン

セロトニン

セロトニンには鎮静作用があり、興奮した脳細胞を鎮めて脳全体の活動を抑制し、悩みや不安を和らげる作用があります。また、心を落ち着かせ、冷静な判断や強い精神力も促します。
そのため、セロトニンが欠乏すると、機嫌が悪くなったり不安になったりする。

ノルアドレナリン

ノルアドレナリンは、やる気や注意深さ、集中力を促す。
これが足りないと疲労を覚えたり気持ちが滅入ったりしますが、逆に多すぎると、興奮したり過活動になったり、落ち着きを失ったりします。

ドーパミン

ドーパミンは脳の報酬系で中心的な役割を果たし、意欲や活力を促す作用があります。
集中力や意思決定にも関わっています。

運動で3つの神経伝達物質を増やすことができる

うつ病は、上記の3つの物質の量が少なくなっているのが原因だとはわかっても
ある患者の脳内において、何がどれだけ不足しているのかを正確にしることは不可能なんだそうです。

この3つの物質は互いに連携しているものの、その3つだけで働いているわけでもなく他の多くの物質にも影響を及ぼしながら心と身体の健康を保っていて
この仕組みはかなり複雑なんだそうです。
科学が全容を解明するまでにはまだまだ長い道のりがあるのだそうです。

この仕組みはかなり複雑ですが
セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3つの全てが僕らの感情に直接作用しているのは確かで
そして、この3つとも薬や運動で、その量を増やすことができるんです。

運動の場合、効果はたいてい運動を終えたときに感じられ、その状態は1時間から数時間続きます。
定期的に運動すれば、分泌される量も徐々に増えていき、効果も運動後の数時間にとどまらず、丸1日続くようになる。
運動は抗うつ剤と変わらず、それどころか「ノーリスク」でセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンを増やすことができます。

脳内最強の物質

じつは、近年、神経科学の分野の研究者たちが注目している奇跡ともいえる物質があるそうです。
それが脳内最強の物質とも呼べる「BDNF(脳由来神経栄養因子)」です。

このBDNFは、その言葉に充分に値するほど、脳に計り知れないほどの素晴らしい恩恵を与えてくれる物質らしいのです。

科学が『奇跡』と呼ぶ物質

BDNFは主に大脳皮質や海馬で合成されるタンパク質です。

BDNFの恩恵

BDNFは脳細胞が他の物質によって傷ついたり死しまわないように保護してくれています。
そのほかにも様々な効果をもたらしてくれています。

  • 新たに生まれた細胞を助け、初期段階にある細胞の生存や成長を促す
  • 脳の細胞間のつながりを強化する
  • 学習や記憶の力を高めている

この他にも挙げればきりがないほどのメリットがあるんです。
大人も子供も高齢でもBDNFは脳の健康にとって欠かせない物質なんです。

うつ病とBDNFの関係性

BDNFはうつ病とも密接に関わっています。
うつ病を患っている人はBDNFの分泌量が少ない。
そして、実際に自殺した人の脳を調べるとBDNFの値が低いこともわかっているそうです。

ある科学者たちが唱える最新の説によれば、うつ病は脳細胞が充分につくられないためにひきおこされるという。
うつ病のせいで脳細胞がつくられなくなるのではなく、脳細胞がつくられないために意欲の低下が引き起こされるというのだ

引用:運動脳 アンデシュ・ハンセン

BDNF生成を促す

結論から言うと、BDNF生成に運動ほど効果的なものはありません。

たとえばBDNFを錠剤にして飲むのはどうだろうか?
残念ながら無理だそうです。口から入れても胃の中で胃酸で溶けてしまいます。
たとえ胃酸から保護できたとしても血液脳関門という脳のバリアを通過するのは難しいそうです。

また、BDNFをじかに血管に注射しても同じで血液脳関門を通れないため、脳には到達できない。

頭蓋骨にドリルで穴を開けて、そこから脳にBDNFを注入することは理論上は可能らしいのですが、実際に行うには無理があるそうです。

BDNFを増やる効果的な活動は有酸素運動です。
筋力トレーニングでは同じ効果が得られないと言われています。
有酸素運動のなかでも「60秒激しく動いて60秒休む」を1セットとして10回繰り返すなどのインターバル・トレーニングが効果的です。
ケガのリスクなどが心配であればランニングよりもサイクリング(フィットネスバイク)でもOK。
もっとも肝心なのは心拍数を上げることです。

まとめ

この本はの内容をざっくりと言ってしまうと、最初から最後まで
運動が脳にもたらす恩恵と科学的エビデンスの紹介に徹底していて途中で飽きることなく読み切ってしまいました。

「スマホ脳」に引き続き、すごく興味深く刺激的な内容で、是非、みんなに伝えなくては・・・と。
みんな読むべき本なんだと思うんです。
ここでは紹介しきれていない内容もまだまだ満載です。

ビジネスマンや学生の方は記憶力を高めるために・・・・
もう何をすべきかはわかったはずですが、その秘密は本の中にあります。

現代人は圧倒的に歩行距離が足りないことが原因で脳に異変が起きてる。(らしい)

親兄弟、お世話になってるあの人やめんどくさいアイツとか・・・
伝えなきゃいけない人が何人もおもいつく。
自分の親しい人たちが鬱や認知症になったりしたら嫌だし。

とりあえずこの本を読んでみんなを外へ歩きに誘い出そう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました