さて、みなさん、突然ですが数学が嫌い・苦手・・・という方って多いのではないでしょうか?
日本は世界的にみて、理系の方が少ないと言われていて諸外国からみると数字に弱い民族と思われいる感じもあるようです。
数字や計算に強いユダヤ民族やインド人の方達と比べると特に、そう感じます。
とても嘆かわしいことですね。
なかなか「若い頃、数学を真面目に勉強しといてよかったぁ」なんて思う事ってないですもんね。
それは数学を駆使した生活をおくっていないからかもしれません。
今回は「数学って日常で役立つ事ってあるんだぁ」って思って頂きたいと思います。
労働者の賃金
現在、当地では不況がますます深刻になってきている。インディアナポリスの建設労働組合に加入している鉛管工、左官、大工、塗装工などの賃金は5%増額になったが、それは昨年冬の20%の賃金カット分の1/4が復活したにすぎない。
引用元:統計でウソをつく法 (ブルーバックス) [ ダレル・ハフ ]
上の文章は、かなり昔の話ですが実際にアメリカの某有名誌に掲載された文章らしいんです。
ぱっと見では、もっともらしく見えますが「ん?」ってなりませんか?
わかりやく日本の円で計算してみましょう。
給与が20%カット
昨年冬の1ヶ月の給与を仮に30万円だとしましょう。
➡30万の20%は6万円。なので6万円カットで1ヶ月の給与は24万円。
給与が5%復活
➡20%カットされた給与24万から5%アップで25万2千円。1万2千円復活。
復活分/カット分
給与の復活分の1万2千円/カット分の6万円分は約20%=1/5
解説
復活した分の給与は、カットされた給与の1/4ではなく1/5でした。
1/4とい給与の引き下げ率は給与がカットされる前の金額をベースに計算されたものでした。
これは誤解を与える記事ですね。逆に言うと意図的に誤解を与えることもできちゃいますね。
20%賃金引下げを相殺するためには40%の賃上げを獲得しないといけません。
レジにてさらに10%OFF
大昔に実際に体験したエピソードなんですが、とある小売店でアルバイトをしていた時代。
店頭のPOPで『定価より20%OFF!レジにてさらに10%OFFです!』って商品を見た同僚のアルバイトのコが社員さんに「これって定価の30%OFFってことですよね?」って。
じゃないですよね??その学生は理系ではなかったのかもですね。
正解は定価の28%OFFです。
上のアメリカの給与問題のケースと同じ感じです。
20%引かれた金額から、さらに10%引く感じですね。
ピザのサイズ
「ロイチャンダン」というハンドルネームのインド人男性のSNSでバズった実際に起こったケースをご紹介しましょう。
ある日、ピザ屋さんでロイチャンダンさんは9インチのピザを注文しました。
すると店員は「9インチのピザを切らしているので、代わりに5インチのピザを2枚お持ちしました。」と言って5インチのピザを2枚持ってきたそうです。
そして一言「1インチお得ですね」と、言われたそうです。
ですが、そんなロイチャンダンさんは店長を呼んでもらったそう。
現れた店長にロイチャンダンさんは、円の面積を求める公式を渡して、こう言ったそうです。
「直径9インチの円の面積は63.62平方インチ、直径5インチの円2つの面積は39.26平方インチだよ」
「5インチのピザでは3枚もらっても、まだ9インチのピザ1枚より少ないんだけど。1インチお得って、どういう事だい?」
指摘された店長は黙り込んでしまいました。
結局、ロイチャンダンさんは5インチのピザを4枚貰えたそうです。
ロイチャンダンさん、最後に一言「数学をおろそかにしちゃだめだよ。」
平均値にだまされるな
ニュースなどで、ある地域の平均所得とか、ある企業の平均給与とか耳にすることがある思います。
この平均という言葉のウラには実はいろんな意味が隠されていますので鵜吞みにするには少し注意が必要かもしれません。
色々な平均
平均値(算術平均)
算術平均とは値を全て足して、その値の数で割る計算方法です。いわゆる”The平均値”って感じ。
中央値
中央値とは値を大きい順、または小さい順に並べた時に、真ん中の順位になる値の事。
最頻値
最頻値とは一番多くある数値の事。
まとめ
最後に僕から一言
「数字をおろそかにしちゃだめだよ。」
追伸
下の本は、いろいろな統計に出てくる数値、表、グラフなどに騙されないように実例を元に教えてくれる良書です。上にもご紹介したケース以外にも、いくつもの実例が載っていて大変勉強になりました。
是非、おすすめです。
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